こんなんだったっけ日記

さよなら はてなダイアリー

Saikai 2/2

7月18日
 『Saikai』DVD後半。今、最後のMCを横目で見つつ書き始めたところ。椎名が泣いています。
 基本的にMCは飛ばしているのだが、「それじゃあバイバイ」辺りでのMCをちょっと観ていたところ、「実は『ジレンマ』がデビュー曲候補だったのが直前でボツって・・・」という話を椎名がしていたのだが、これは古いファンの間ではかなり有名な逸話ではないかと思う(その証拠に、この話の最中に「へえー・・・」という声は、起こってはいたが、かなり小さかった)。僕はどこでこの話を知ったのだったか。多分、2001年ごろのFACES会報で読んだのが最初だったように思う。でもひょっとしたら『ジレンマ』発売時期の雑誌インタビューなんかで既に語っていたかも知れないな。
鼻血も出なくなって・・・という話も特に説明無しに通用していたが(僕が飛ばした箇所で話していた可能性もあるが)、初のレコーディングで張り切りすぎて(?)鼻血を出して中断した(?)とかいう話で、これも同じ会報で読んだ記憶がある※。
 熱心に収集しているわけでは無いが、長年ファンをやっているとこのテの、まあどうでもいいと言えばどうでもいい逸話が、結構集まってくるものである。「ボクハミタサレル」は元々椎名は「欲」という題にするつもりだったが、既に「線」も「縁」もあるからやめとけ、とスタッフに言われてやめたとか、「夢の続きへ」の作曲クレジットは「原一博」とだけなっているが、終盤の「本当はもっと自分を信じてるんだろう」だけは椎名が(原氏の許可を得て)入れたフレーズであるとか、「ゴーイングmy上へ」は永谷がライブで披露したインスト曲が元になっており、「ゴーイング〜」最後のギター・ソロは元々のインスト曲ではサビに当たる部分だったとか(これはつい最近知って驚いた)。
 永谷がライブで、というので思い出したが、 僕はウィキペディアの記述でしか知らなかった曲「Everything Has A Reason」(気になるタイトルだ)は、永谷が歌った曲だったんですね。やっぱりMCも観とかないといけないな。
 ジュリーの「TOKIO」。悪くないが、そんなめちゃくちゃ良くもない。ジュリーと言えば、世代でない僕としては却って阿久悠時代の曲がまずは思い浮かぶところである。「カサブランカ・ダンディ」だともっと嬉しかったろう(「サムライ」は、椎名には無理だ)。
 「だいじなもん」。アルバムには入らなかったが好きな曲(懐古調の曲としては「くしゃみ」よりこっちの方がずっと良いだろう、と思っていたが、このDVDでの「くしゃみ」がなかなか良いのでまた印象が変わった)。多分、僕はライブで聴いたことがなかったと思う。オリジナルでは「Super Funky」風の間奏が入っていたが、そこがギター・ソロになっているのが面白い。
 パーカッション・ソロからメンバー紹介。他の曲は、アレンジされていても何の曲なのか割と早く判ったのだが(例えば次曲の「ジレンマ」等も)、これが「振り返らない君の涙を僕は忘れない」に繋がることは直前まで判らなかった。面白い。オリジナルよりも更にピアノが前面に出たアレンジが良い。ボーカルは、サビをもっと強く歌ってほしかったと思う。あと、オリジナルだとサビの途中で入ってくる「アー・・・」というコーラスが僕はとても好きなので、折角永谷・武部の二人してコーラスを入れるのならこの部分も再現して欲しかった。
 「ジレンマ」は元がアコギをベースにした曲だけあって、このアレンジでも違和感ない(別に違和感ある曲があったわけでもないが)。ただオリジナルに慣れていると、大サビ前のギター間奏はちょっと引っかかって、「繰り返しかい!」と突っ込みたくなる。『Phase to Fate』の時もこのアレンジだったから、予想は付いているのだが。
 「ジレンマ」から「それじゃあバイバイ」への繋ぎはちょっと辛かったな。伴奏がではなくボーカルの「ウォウオ〜・・・」というのが。ところでこの「それじゃあバイバイ」という曲は、デビュー曲であるわけだが、ライブではどのくらいレパートリーとして採られていたのだろう。頻繁にやってたのか滅多にやらなかったのか。
 最後の「素直な虹」も良い。サーフィスのバラードはベタベタなアレンジのものが結構多い(特にSONY期)ように思うが、このくらいの音圧でやってもらう方が僕の好みには合う。この曲は久しぶりに聴いた気がする。終盤に「何か足りなくても」云々という感涙の一節があることをすっかり忘れていた。


※序盤(「空っぽの気持ち」の前)のMCで武部氏が語っておられるのを(偶然)確認しました。そうそう、栄養剤。