先の6月13日は、サーフィスが解散コンサートを行った日だった。2010年だったのでもう三年になる。だからというのではないが13日前後にサーフィスのライブ映像幾つかを、少しずつ見ていった。2000年の国際フォーラムのライブ、2008年の『Invitation No.6』東京公演、そして解散コンサートの『Last Attraction』。実は後ろ二作品は観るのが初めてである。別に心の準備が云々というんではなく、単にタイミングを掴み損ねて放ってあっただけ。
『Invitation No.6』のツアーは、この時はピンク・レディーに夢中でサーフィスの優先度がかなり落ちていたので、行かなかった。行っておけば良かったなあ。「Magic of Love」とか「冗談じゃないんだよ」、「眠りたい」など観ておくべきだった。
『Last Attraction』は観に行って、既に当時の感想をまとめて載せてもいるのだが、三年ぶりに映像を観てみるとまた感慨深い。以下箇条書き(最近このやり口が多いな)。
・全体的に音がスッキリしている。現場で見た時には永谷のギターとかもっとエグい感じの音を出していたと思うのだが(「Route3」など)、DVDだとかなり聴きやすくなっていた。そのことの善し悪しは措くとしても、お陰でボーカル低音が聞きにくかった「愛の領収書」もきちんとしたバランスで鳴っており、嬉しい。あと、DVDって映像が綺麗ですね。本作は何曲かYouTubeでも観られるけれど、画質が全然違う。
・それと同時に、ボーカルも録り直しが相当ある筈。当時「DVD化自体危ぶまれる」と書いているくらいなので。まあ「記録」としては御法度なわけだが、「作品」としてはやっぱり必要だったと思います。
・ボーカルと言えば、「渦」のサビの譜割りがCDと違うのはどういうことなのだろう。これは当時も気になったことだが。椎名がズレているのか(でもサビ3回とも同じようにズレていたしな)、それともあの譜割りが「決定版」なのか?
・ドラムの山ちゃんこと山下政人さん。痩身にそぐわないほどに、めちゃめちゃ叩きまくっています。格好良い。そんでかなり声を出していますね。これは現場では全然気付かなかった。
・キーボードはチャーリー小牟田、ベースは山口寛雄の両氏。思えば当時はバックのメンバーに全然注意していなかったなあ。チャーリーさんの頃のメンバーは「ヌイテル?」PVや2000年の国際フォーラムのライブでもフィーチュアされたので覚えていますが。チャーリーさんは最近は林立夫(大好きです)等と一緒に演っているらしい。
・そう言えば山下、小牟田の両氏と同じ頃に参加してくれていたベースの小川真司(実は下の名前を覚えていなくて「サーフィス ベース 小川」で検索したらちゃんと出て来た。偉いもんです)氏は、現在はどうも山ちゃんと一緒に高橋真梨子のバックで演っているようだ。
・最早『Last Attraction』とは関係ないけど、『resurface』の頃にギターで参加してくれていたトニーこと戸谷誠さんはどーしてるんだろうかとこれも検索してみると、ツイッターのアカウントがあり、なんと「ギタリストとして約16年間のプロミュージシャン生活を経て、現在は鍼灸あん摩マッサージ指圧師の学校に通う39歳学生」・・・びっくり。でも音楽活動も続けているようです。
(6/23補記)と書いていたら、トニーさん東京サヨナラ会とでも言うべきライブで椎名と共演するようです(http://totanin.com/39-music-life/)。行きたいなこれ。
・閑話休題。「クセになりそうだ」は大好きな曲であるが、このライブで演っていたことをすっかり忘れていたのでちょっと驚いた。逆に、「samurai mania」を演ったものと思い込んでいたのだが、DVDに入っていないし、他の人のブログのセットリストでも記述がない。どうも「celebration」の時と記憶がごっちゃになっていたようだ。あと「それじゃあバイバイ」はもっと最後の方に演ったと思っていた。
・当時はグッと来たところがやっぱり今観てもグッと来る。「ソコハカトナク」なんかだな。「さぁ」は大丈夫だったが「アイムファインセンキューアンジュー?」ではまたも泣いてしまう。当時はアンコールは大丈夫だったそうだが、今回はアンコールも泣けた。「なにしてんの」→「CHANGE」→「バランス」だもんなあ。
・「さぁ」のイントロのベースをちゃんとオリジナル通りに弾けよ、とこの曲をライブで観る度に思うのですが、なんか音だけなぞってもまんまあの感じにはならないみたいですね。少なくとも山口さんのはなってない。各音のバランスとかが重要なのか。却ってYouTubeに上がっているアマチュアの演奏の方がオリジナルのニュアンスに近い。