『トップをねらえ!』にハマった。
『トップをねらえ!』にハマった。
いきさつ
『新世紀エヴァンゲリオン』は子どものころ( というのは90年代後半のことですが)から好きだったので、『 トップをねらえ!』 のこともガイナックス作品の1つとして昔から知ってはいた。が、 特に関心を持つことはなかった。
関心を持つようになったのは去年(2022年)のことで、 たまたまツイッターで、本作で主人公と「お姉様」 がロボットを合体させて戦う、 2分ほどのシーンが紹介されていて、「絵がすごい動いてるな」「 演技(声)もすごい気合い入ってるな」「曲も、 いかにも80年代って感じだけどイイ感じだな」ということで、 機会があれば観てみたいと思うようになったのだった。ただ、『エースをねらえ!』のパロディとのことで、まずは『エース』を読まなきゃいけないのか、とか思うとなかなか手が出ないでいた。
とりあえずすぐにアクセスできるのは楽曲なので、 背景に流れていた曲「トップをねらえ! ~FLY HIGH~」(日高のり子・佐久間レイ)をそれ以来、 よく聴いていた。 ちなみに日高のり子と佐久間レイと言えば私の脳内データベースで は『らんま1/2』ほぼ1択である。
さてそれから数ヶ月後の2023年3月、 GYAOで本作が期間限定で(というか、 GYAO自体が3月に終了するというのだが)、 全6話を無料公開するというので、 この機会逃すまじということで視聴した。初日:第1話、翌日: 第2~3話、翌々日:第4~6話と、3日掛けて完走。
で、見事にハマった。最終話を見たのが3月23日。その5日前には『シン・仮面ライダー』を公開初日に観ていて、マイブームとしては完全にそっちだったのだが、それが完全に上書きされてしまった形だ(いや、『シン・仮面ライダー』もそのうち2回目を観に行くつもりではありますが……)。
関心を持つようになったのは去年(2022年)のことで、
とりあえずすぐにアクセスできるのは楽曲なので、
さてそれから数ヶ月後の2023年3月、
で、見事にハマった。最終話を見たのが3月23日。その5日前には『シン・仮面ライダー』を公開初日に観ていて、マイブームとしては完全にそっちだったのだが、それが完全に上書きされてしまった形だ(いや、『シン・仮面ライダー』もそのうち2回目を観に行くつもりではありますが……)。
というわけで、 リアルタイムの心情を忘れぬうちにここに記しておきたい。
なお、以下ネタばれ配慮は一切ないので悪しからず。
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第1話
当然これを最初に観たのだが、全然面白くなかった。 観るのが苦痛というほどではないものの、 グッと来るところが全然ないというか…… ロボットの器械体操も別に面白くなかったし…… 鉄ゲタは笑ったけど。アイキャッチの「ガーンバスター……!」 っていうコーラスも、ちょっとどうかと……慣れたけど。
そんな感じで、第1話を観た時点では、全6話と少ないとは言え、 本作を自分がきちんと楽しめるのか、かなり心許なかった。 GYAOのコメント欄に「1話と2話は我慢して見ろ」 的なことが書いてあったので、まあ大丈夫かなとは思ったが。
第2話・第3話
「あれっ、意外と暗い……?」という感想。なんか、『 トップをねらえ!』って「明るい作風」 というふうに説明されることが多いように思うのだが、 第2話では父の姿を求めてノリコが暴走・絶叫するし、 第3話では恋人候補っぽい男がいきなり消えちゃうし…… なんだ暗いじゃないか、と。
あと、「 コーチは何をきっかけにしてノリコの才能を見いだしたのか」 の説明が一切ないし、スミスもいつの間にか消えちゃってるし( 撃破されるドラマが用意されていない)、 なんか色々説明不足だよなあ、という印象も持った。
ただ、最後の科学講座は面白いし、あと第3話冒頭の、 超硬派な論文の文面をひたすら流すBGMに宴会の余興を置くとい うふざっけっぷりも大いに気に入った。
それから上述の「説明不足だ」というのは、 本作がテレビアニメではなくOVAである、つまり「 何度も見返されることを前提に作っている」 ということを加味すると、かなり納得できるところがあった。 例えばスミスが消えちゃってるシーンは、改めて観ると「 何が起こったのかノリコ側からは分からない」 ということがリアリティーを生んでいて、 コワいシーンになっているのが分かる。「 コーチは何をきっかけにしてノリコの才能を見いだしたのか」も、 何度も観ていると「……ま、なにがしかあったのだろう」と、 話と話の間の「間(ま)」 を視聴者が勝手に補完してしまうところがある。
なお、オープニングとエンディングはどちらかが先述の「 トップをねらえ! ~FLY HIGH~」かと思っていたのだが、 実際はどちらも酒井法子の曲(「アクティブ・ハート」「トライ Again…!」)。耳に残らないようで、 実は意外と耳に残っていた。
第4話
また暗いなあ(ユングがまた敵対的になってるし、 ノリコがウジウジしてるし……)と思っていたら、 ノリコがふっきれるところで完全にムードが変わった。 心なしかノリコの作画も良くなったような…… ということで遂に出撃するガンバスター、 いやあここでやっと視聴者として心がパァーっと晴れたようだった 。速さで勝てないなら根性で! という最後の勝ち方もバッチリだし、 ここで終わっても充分成立する良いシーンだった。
第5話
ここでちょっと時限が1つ変わったような感じ。『エヴァ』 で言えば、ここから劇場版みたいな……。まず冒頭の、 ノリコが立ち上がる拍子に椅子が動くのに合わせてのサブタイトル 表示……このタイム感、何度見ても痺れる! どの話か忘れたけど、『エヴァ』でもあったんでしょうね。 なんか胎教じゃないけど、身に染みついている感じ。 このタイム感も、元ネタがあるのでしょうが(岡本喜八?)、 教養がないので分からない。
それはともかく、 第5話はまさしく私が本作を観たいと思ったきっかけの、 例の合体シーンがあるわけですが、ここはもう、 何度観ても素晴らしい。このシーンは、 だから事前に知っていたということにはなるのだけど、 感興は全然違う。 やっぱり第1話から見続けた上で観るからこその感動だと思う。 例えばお姉様のクールな語りにしても、 そこだけを見ていては魅力は半減なワケで、当然ながらその前の、 逃げ出し嘆いているところからの転回があってこそ、 このクールさが恐ろしいほど引き立つわけだ。 嘆きシーンも本当に良くて、特に「絶対にイヤぁああ!」 の歪んだ叫びはまさに絶品!!
そしてノリコ……ノリコの叫びは本当に本当に素晴らしすぎる!! このシーンは、お姉様の「ええ、よくってよ」 がよく言及されるのだけど、 そしてソコももちろんとても良いのだけど、 個人的にはそれに続くノリコの「うわぁぁあっ!!」 が最高に好きだ。「ええ、よくってよ」からの間(ま) の置かなさも、絶妙なんですよ。他にも、「コーチの心が、 こもってるんだからぁぁあ!」もそうだし、有名な「ホーミング、 レー↑ザー↓!」もそうだし、本当に名演連発。 ノリコの声は酒井法子に頼むという案もあったという話を見たこと があるけれど、 もし実現していたらこのシーンの実現はなかったかと思うと、 本当に良かったと言うほかはない。
あと、 これは曲を先に聞き込んでいたというちょっと特殊な状況のたまも のだけれど、「トップをねらえ! ~FLY HIGH~」のイントロが聞こえてきた瞬間に「 ここでクルかぁーっ!!」と大興奮した。
私は今まで、「最も好きなアニメーション映像」と言うと、( これもガイナックス絡みだが)『DAICON Ⅳ』のプロモビデオ(E.L.Oの「Twilight」 をBGMにしたやつ)が一番に挙がる、と思っていたのだが、 そして今でも大好きには変わりないものの、でも今ではこの『 トップをねらえ!』第5話がそれに代わるなあと思っている。
話は戻るけれど、出撃前に電車?に乗っているシーンで、 ノリコが「今回はすぐに戻れる」と言ったのに対してお姉様が「 地球では6ヶ月経っているのよ」と返すシーンがあって、 最初に観たときは「6ヶ月だったら大したことないじゃん」 と思ったのだが、 コーチの余命が6ヶ月ということを知った上でこのシーンを見返す と、めちゃめちゃ切ない一言なのだと分かった。 これもやはりOVAならではと思うところ。
第6話
最終話。これは……さっき第5話に対して「 ここから劇場版みたい」と書いたけれども、 本話で更にもう1次元変わる感じ。話があまりに壮大で、 ある意味5話までとは切り離して捉えたくなるようなところがある 。第5話はいつでも観たいタイプの名作だけれども、 第6話は切なくなっちゃうのでしょっちゅうは観られないタイプの 名作というか。
なんにせよ、ありがたいことに事前情報一切なしで観られたので、 最後の例のシーンは本当に、「うわぁあー!」って感動しました。
ほぼ全編モノクロであるということがよく取り沙汰されて、 賛否で言うと賛8割否2割くらいに見受けられるけれど、 個人的には賛も否もあまりないというか……観ていると、 別に気にならなくなります。 本来のモノクロ映画もそんなものだと思いますが。その意味では、 別に最後に色が付かなくてもいいということにもなりそうですが… …でもやっぱり、色が付くのはいいですね。
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私は特撮とかアニメとかの知識は本当に乏しいのだけど、本作は( この後の庵野秀明の作品と同様に) 強烈にオタク心をくすぐるというか、「背景知識を知りたい!」 と思わせる作品ですよね。と言うわけで、 視聴を終えた私はネットで感想を漁るとともに、 解説書の類が読みたいと思って色々と検索した。その結果、 肝心の作品(いわゆる円盤)を買う前に、『パーフェクトガイド』 や『コミック・ガンバスター』をネットで注文することに…… ついでにガンバスターのSDサイズのキーホルダーもヤフオクで買 いました。
元ネタ探しもぜひ行いたいところだ。本作はとにかく「 作中にオリジナル無し」 と言われるくらいにパロディずくめの作品らしいので、 元ネタをまとめたウィキ的なサイトがあるだろう……と思いきや、 なさそうなんですねコレが。それなら自分が…… と一瞬思ったけれど、 あまりに元ネタが多すぎて自分の手には全く負えないことが明らか となり、すぐに断念した。でも、 特に重要な元ネタについては少数でも取りまとめておきたいとも思 っている。
まあ元ネタ以前に、ラジオドラマも気になるし、架空の「 次回予告」も気になるし、サントラに付いていたという大百科( 設定集?)も気になるし、CD- ROMも気になるけどこれは入手しても再生できないのかもなぁ… …等々、どんどん手を着けていきたいという状況だ。
以上が、『トップをねらえ!』 第1話を見始めてから約1週間の状況の備忘録である。
なお、以下ネタばれ配慮は一切ないので悪しからず。
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第1話
当然これを最初に観たのだが、全然面白くなかった。
そんな感じで、第1話を観た時点では、全6話と少ないとは言え、
第2話・第3話
「あれっ、意外と暗い……?」という感想。なんか、『
あと、「
ただ、最後の科学講座は面白いし、あと第3話冒頭の、
それから上述の「説明不足だ」というのは、
なお、オープニングとエンディングはどちらかが先述の「
第4話
また暗いなあ(ユングがまた敵対的になってるし、
第5話
ここでちょっと時限が1つ変わったような感じ。『エヴァ』
それはともかく、
そしてノリコ……ノリコの叫びは本当に本当に素晴らしすぎる!! このシーンは、お姉様の「ええ、よくってよ」
あと、
私は今まで、「最も好きなアニメーション映像」と言うと、(
話は戻るけれど、出撃前に電車?に乗っているシーンで、
第6話
最終話。これは……さっき第5話に対して「
なんにせよ、ありがたいことに事前情報一切なしで観られたので、
ほぼ全編モノクロであるということがよく取り沙汰されて、
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私は特撮とかアニメとかの知識は本当に乏しいのだけど、本作は(
元ネタ探しもぜひ行いたいところだ。本作はとにかく「
まあ元ネタ以前に、ラジオドラマも気になるし、架空の「
以上が、『トップをねらえ!』