こんなんだったっけ日記

さよなら はてなダイアリー

『JUKE BOX』ツアーDVD感想(各論篇4)

【Your WURLITZER
 これが観たかった。錦戸主導による大傑作である。錦戸・安田のギターはまだ改善の余地が相当ありそうだし、歌唱なども全体的にまだ余裕がない感じである。でもいいのだ。これをバンドという形でやってくれさえすれば。そしてこれを継続していってくれさえすれば(次回以降のツアーで「ミセテクレ」に戻すなどという暴挙に及ばないことを切に祈る)。
 一番グッと来たのは実は最後の渋谷の歌唱。バッチリ締めてくれた、という印象。


【West side!!】
 前曲では書かなかったが、楽器を弾く者としては捨て置けないのが、ここで丸山がミュージック・マンのスティングレイを弾いているということである。本ツアー初登場。DVDが出る前は私も雑誌やネットで随分情報を求めたものである。
 丸山と言えば、『PUZZLE』期にSTRギターズの楽器を弾いていたのを除くと、フェンダージャズ・ベースをずっとメインで使用してきた。ここに来てまさかのスティングレイとは・・・って、ベースを弾かない人には全然判らないと思いますが、要するにイメージとして、ジャズ・ベースが「クラシック」なのに対してスティングレイは「モダン」なのだ(乱暴だなー)。
 スティングレイと言えばスラップ(チョッパー)のイメージが強いので、彼もどっかでスラップをやるんじゃあるまいかと注視していると、果たして本曲でやっていたので喜んだ次第。28分59秒、29分18秒などで右手の親指をビンビンと弦にぶっつけている奏法がそれです。音としても、普段とは違った弾力のある音になっているのが聞き取れる。

 ※クリックで拡大
 スラップのやり方には大別して2種類あって、右手の親指が上向きのもの(昔ながらのやり方)と、下向きのもの(比較的今風のやり方)とがある。上図から見て取れるように、丸山は後者で弾いています。若者だからね。レッチリのフリーや、RIZEのKenKenなんかと同じ。ちなみに私は昔ながらの上向き。
 それで思い出したのだが、余談ながら、このブログに辿り着いたヒトの検索ワードの中に「40代、50代の関ジャニファン」みたいなのが混ざっているのが最近目に付く。私は20代半ばなのだが・・・。


【レスキューレスキュー】
 音源による補佐がかなり強く入ってしまっているので、特にギターについてはどれが安田本人の出している音なのか、かなり判りにくい。ベースも聞き取りにくいな。こういう時は諦めが肝心で、耳はボーカルとドラムに向けてしまおう。
 後盤の「Never let you go」での渋谷と錦戸の掛け合いが何と言っても見所だろう(上ハモの安田も素晴らしい)。そしてその後、静まった場面での大倉ソロパートを挟んで最後の爆発があるのだが、この爆発少し前の渋谷の目線と指さしも最高。よくぞカメラに収めてくれたものだ。只その後の過剰なヘドバンはちょっとどうかと思うが。


【Eightopop!!!!!!!】
 引き続きバンド曲だが、これもベース聞き取りにくい所が多いなあ。あと、これは前に書いたことではあるが、個人的には「TOPOP」から「Eightopop!!!!!!!」にしたのは改悪だと思う。元のままで良かった。というか、「って!!!!!!!」を演ってほしいんだよな。あれを今後演らないんだとしたら本当に勿体ない。
 最後、渋谷の「ウォ〜」の後に錦戸の「ウォ〜」が来て、嬉しいのだが、これは5度のハモリになるんだから錦戸は渋谷の「ウォ〜」が終わる前に重ねてきてほしかった。名唱だっただけに残念。惜しい。


【All is well】
 安田の感動的なスピーチ(やや長いきらいはある)の後で、本編シメの「All is well」。この曲はCDで聴いた時はちょっと手放しでは褒めかねる感じがあったのだが、コンサートで観ると非常に良いですね。非常に、非常に良い。
 5月の「関ジャニ∞の会2014」(落選しました)では「無限大」を歌ったそうだが、むしろ今は「All is well」だろう。本ツアー限りにはしてほしくない曲である。
 最初と最後のチェロのソロが美しい。これも生演奏ならでは。
 7人とも良い歌唱だ。でもやはり白眉は最後を飾った渋谷すばるだろう。あのファルセットの美しさ!


【男気対決】
 奈落から飛び出してきて語る渋谷。もう完全に「笑い飯」の西田になっているではないか。さっきまでジャック・ホワイトだったのに・・・。


【イッツ マイ ソウル】
 最初のフレーズに被せてくる丸山の「みんなのことが大好きです」。その場にいたファンは喜んだかも知れないが、ジャマだ〜! 伴奏が聞きたかったのに。最後にまでやりおって(しかもちょっとズレている)。
 伴奏が気持ち良い曲である。本テイクで要注目はアコギ。
 傑作曲なので、ちゃんと歌ってくれ、と思うが、まあアンコールだし仕方ないか。しかしながら、このブログで何度となく書いていることだが、この曲の間奏をカットするのはいい加減やめてくれ。
 最後の渋谷のソウルフルなダミ声が素晴らしい。


【モンじゃい・ビート】
 個人的にそれほど評価の高い曲ではないが、フィナーレには合っている。楽しい。
 1番Bメロの丸山が充実の歌いっぷり。2番Aメロの大倉は浪花節をバッチリ歌いこなしていて花丸だ。
 曲が終わっても、最後の挨拶が終わりメンバーが退場しきるまで、延々とリフレインを続けるタコヤキ・オールスターズ。早く休ませてやってくれ、と見ていてハラハラさせられる。