こんなんだったっけ日記

さよなら はてなダイアリー

8UPPERS FEATURE MUSIC FILM

 『8UPPERS』初回盤に映画(と言っていいのか?)のDVDが付いているということは勿論知っていた。特にチェックしていなかった(メンバーが出演しているドラマというのも殆ど見たことがない)のだが、見た方が良いとお奨めして頂いた手前、知人からディスクを借りて観た。
 メンバーが演技をしているのを観るのが面映ゆいかと思っていたのだが、意外と気にせず観られた。というか、なかなか面白かったです。僕はそもそも映画というものがあんまり好きではないのだが(集中力が続かないせいもある)、これは70数分とお手軽な長さなのも良かった(他の映画もこのくらいなら良いのに)。
 むしろもうちょっと長くして、8つのルールをあと幾つか出すとか(本編では一つしか出てこなかったような気がする)、それぞれの過去についてもう少し触れるとか、しても良かったように思う。例えばガムが終盤の戦いでお面を外すことからしても、あのお面には何か(簡単に言うと外と内とを遮断するような)意味合いがあったのだろうと思うのだが、そういうことについては語られなかった。
 ただ、メンバーそれぞれの過去をあんまり語られるのもちょっとなあ、でも語られるんだろうなあ・・・と思っていたので、その意味では軽く済んでいたのはまあ僕にとっては良かったです。
 7人それぞれが前面に出るバランスもなかなか上手くいっていたように思う(個人的にはマックがもうちょっと目立っても良いように感じたが)。一緒に観ていた知人(このDVDを貸してくれた人。但し観るのは初めて)の評価も高くて、各人のキャラがきちんと掴めていて良かった、『エイトレンジャー』もこの人(中村哲平氏)が監督すれば良かったのに、と述べていた。『エイトレンジャー』については、僕は観ていないので何とも言えないが、キャラ云々というのは僕も感じたところで、特に村上は殆ど演技していなかったんじゃないか。渋谷のウンザリした表情も真に迫っていた。ワゴン内で村上にちょっかい出されて鬱陶しがる安田もなかなか良かった。丸山はまあ予想(期待)通りという感じ。
 本作を観たお陰で、アルバムに収められたインストがどのような場面で使われていたのか判ったのも良かった。「Oriental Surfer」がオープニングなのはまあ当然として、「realize」があんなコミカルな場面で使われていたとは予想外だった。「BACK OFF」(これはアルバムに収録されたのとはちょっとアレンジが違いますよね?)はまあ、なるほどという感じ。他にも幾つもBGMがあった上で、この3曲がアルバムに収められたのだと判ったのも勉強になった。
 アルバム曲も幾つか出ていたが、やっぱり「モノグラム」や、最後の「泣かないで 僕のミュージック」が良いですね。大好きな「願い」が、あんなどうでもいいようなシーンで使われていたのは心外だったが・・・それがいつの間にか良いシーンの如く展開しているのが不思議ではあった。「Baby Baby」も良かったが、赤ん坊を抱き上げるシーンで「♪Oh, baby baby...」というのはちょっとやりすぎではなかったろうか。
 あと、「浮世踊リビト」が大々的に使われていると思い込んでいたので(ツアーでオープニング曲にされたぐらいだし。PVみたいなのもインターネットで見たことがあるように思うが)、ポーカーのシーンでインストバージョンが小さく流れるだけだったのは意外だった。
 
 メイキングもかなり面白かった。錦戸が、方言に駄目出しが出ないのが楽だったというようなことを述べていたが、錦戸と言えば「これはボクごとですけど…」と語り出したのが興味深かった。「私事(わたくしごと)」の「わたくし」というのはprivateの意味なのだが、この「わたくし」を(主として女性が用いる)一人称代名詞であると認識した上で、その代名詞を自分により相応しい形に交換したのがこの「ボクごと」という言い方であろう。いわば誤解に基づく造語であるわけだが、判断の道筋はきちんとしているし、現代の言語生活の一端が垣間見られた(バカにしているのでは決してありません。念のため)。
 あとマニアックなところでメイキングの良い点を挙げると、ソロ曲のカラオケ・バージョンが聴ける点。「Revolver」「Kick」なんかは特に伴奏が格好良くてベースギターの練習曲にしたいと思っていたので、これは非常に有り難い。
 ところで大倉の愛称がジョニーだというのは、ジョニー大倉(キャロルのギタリストです)が念頭にあるということで良いのだろうか?