こんなんだったっけ日記

さよなら はてなダイアリー

ありがとう高橋大輔(そしてごめんなさい)

 フィギュア・スケートでは演技中に音楽を流すものだそうで(これは必ずなのかな?)、人気選手が使った曲が話題になったりするもののようだが、羽生結弦というカッコイイ名前の若い選手はこの前のオリンピックなどでゲイリー・ムーアとジェフ・ヒーリーの曲をメドレーで使ったそうである。可愛い顔して凄い趣味だなあ(彼が選んだのではないのだろうけど)。なんか、オッチャン大喜びって感じですよね。偶然だろうがどちらも近年の物故者だ。ゲイリー・ムーアもジェフ・ヒーリーも中学生の時にCDを借りてきて聞いたが、どちらもあまりピンと来なくてそれ以来まともに聞いていない。
 そもそもフィギュアに限らずスポーツ観戦に殆ど関心がないので、どんな音楽が使われているかも全然知らないのだが、今まで偶然に耳にした中で最も、というか唯一、ハッとさせられたのは高橋大輔が数年前に使っていた曲で、スチール・ギターのような音が陰鬱に鳴り響いていた。思わずクレジットを確認するとEddy Louissという人(フランス人らしい)の「Blues for Klook」という曲であった。
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 今聴くと、スチール・ギターじゃなくてオルガン(ハモンド・オルガン)だ。1987年の『Sang mêlé』(フランス語が全然判らないのでインターネットの自動翻訳に突っ込んでみると「血液は混ざった」と出てきてギョッとさせられたが、「混血」という意味らしい)に収録。打ち込みの伴奏は1987年だけあって結構チープなのだが、オルガンの音は抒情的である。この辺りも「混血」ということなのだろうか。穿ち過ぎか。
 なおタイトルにある「Klook」というのはケニー・クラークのことだという。ケニー・クラークって名前は聞いたことあるけど誰だ、ジャズの人だよな・・・と思って検索すると、MJQの初代ドラマーであった(1985年没)。ううむ、全くMJQを想起させない音だなあ・・・。
 なおエディー・ルイスがケニー・クラークと共演している曲がこちら。
 
 全然「Blues for Klook」と曲調が違うけど、めちゃめちゃ格好良いですね。ドラム、ギターとのトリオらしいのだが、じゃあこの曲で聞けるグルーヴィーなベースはオルガンなのか?
 ジャケットも非常に良い。早速アマゾンでCDを注文した。高橋大輔がエディー・ルイスの曲を取り上げなかったら、そしてそれが「Blues for Klook」という題でなかったら、一生辿りつかなかったかも知れない。有難う高橋大輔。肝心の演技のことを全然知らなくてすまない。

Eddy Louiss Trio

Eddy Louiss Trio

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