こんなんだったっけ日記

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ジミヘンコード

 おそらく世のロック・ギタリストの殆どにとっては常識なのであろうが、ジミヘンコードというものがあって、コードネームではX7(#9)等と書くようであるが(しかしこれ何と読むんだ?)、これを最近になって覚えた。その名の通りジミ・ヘンドリックスの代表曲「Purple Haze」なんかでお馴染みのコードであり、TABにすると
  ×
  8
  7
  6
  7
  ×
 となる(これはE7(#9)。当然平行移動させても響きは同じ)。ギターをお持ちの方は試しに弾いてみると一発で「ああ、あのコードか」と判ると思います。
 最近練習しているヤードバーズ「Jeff's Boogie」の基本となるコードがC9で、あ、因みにこれはTABにすると
  3
  3
  3
  2
  3
  ×
 となるのですが、これの平行移動がメイン・フレーズになっている。しかし普段メジャー、マイナー、7th、せいぜいsus4くらいしか弾かないと、こんなんどうやって押さえるねんと思うのだが、下3弦を薬指一本で押さえる、いわば「半セーハ」するわけですね。これは慣れないと非常に難しいけれども(所謂「Fの壁」より高い壁かと思った)、響きが非常にお洒落で格好良いので(テンション・コードというやつか。なんかジャンゴ・ラインハルトレス・ポールにでもなったような気分になれるよな)、他にこういうのないかなと調べていると見つかったのがこのジミヘンコード。これは響きも格好良いながら、所謂グリップの形で押さえるので(実はこれも馴染みがない)、この見た目がまたジミヘンっぽい気がして嬉しくなるのですね。
 このコードは色々な曲で用いられているのだろうが、私の思いつくところでは先述の「Purple Haze」の他に、


・クリーム「Outside Woman Blues」
レッド・ツェッペリン「Lemon Song」
・ディープ・パープル「誰もこない(No One Came)」
・同上「Strange Kind of Woman」
・エクストリーム「Cupid's Dead」
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ「イントロ」(『ライブ・イン・ハイドパーク』のオープニング・ジャム)


・・・なんかで印象的に使われている。いずれもイントロで出て来る。特に「Outside 〜」のイントロなんか弾いていると非常に楽しいです。なんか凄く上手くなった気になる。
 ただ、これらよりも個人的に重要なのは、このコードは布袋寅泰「BEAT EMOTION」のイントロの音でもあるということである。つい先日こちらで書いたように、この曲のこのイントロこそが、私にとってはロックの目覚め体験(の最も重要なものの一つ)であって、まあだからナニということはないのだが、「そうかこれジミヘンコードだったんだ」と家でジャカジャカ弾きながら一人しみじみしたのであった。