こんなんだったっけ日記

さよなら はてなダイアリー

『JUKE BOX』ツアーDVD感想(各論篇2)

【Sorry Sorry love】
 デジタル技術をふんだんに用いた長めの映像が流れる。面白いかっつうとよく判らないのだが、カッコイイ方面でいくかと思いきやハリセンでオチを付けるところはなかなか好ましい(でも近年CMとかで割とよくあるパターンかも)。そこから繋がるのが「Sorry Sorry Love」。ハリセンの次にこの曲でいいのか。
 ここから3曲はカラオケです(歌唱は生)。バンドを休ませるために打ち込み系の曲をまとめたのであると推測される。
 この曲は良くも悪くもパターンにきっちりとハマっていて面白さに欠くと書いたが、映像で観ると迫力もあるし、それなりに面白い。なんかK-POPのコンサートを観ているような雰囲気もあり(まあK-POPの人達はもっと精密なダンスをする印象ですが)。
 あと、ちょっと驚いたのだけれど、最後の低音の「Sorry my love...」は安田だとばかり思っていたのだが、本作では大倉が歌っている。改めてCDを聴いてみても、やっぱり安田に聞こえるのだが・・・。


【Dye D?】
 この曲もCDよりもライブの方がずっと良い。映像があると各々のボーカルがきちんと浮き立って聞こえるからであろう、というのがこのブログで何度も書いている理屈。あと映像だとダンスも楽しめるし。
 元々短い曲であるが、更に終盤部をカットして次曲に繋げてメドレーのようにしている。なかなか悪くない編集と思う。各人の歌唱も良い。大倉が良い働きをしている。


【Water Drop
 この曲も前曲同様『FIGHT』から。中盤をカットした結果、唯一のサビが転調後のものになっており、やや違和感。そんなに無理して削らなくてもよかったんじゃあるまいか。好きな曲ではないので、別にいいけど。


【涙の答え】
 カラオケ・タイムは終了して、ここからまた生演奏。シングルの時には本当に好きになれなくて、アルバムになってそこそこ印象が上がったと書いたが、ライブの映像効果でまた印象アップ。ドアタマの大倉は文句なしの出来。絵にもなっている。
 ハーモニーが美しい曲。特にサビの丸山の働きは耳目を惹く。


【ひびき】
 イントロが始まって、あれ、この曲知ってるけど何だっけ・・・と思ってしまった。それぐらい聞き込まなかったシングル曲。でもこうして改めて聴いてみると、なかなか悪くないじゃないか。
 2番サビ初めにチラっと映る丸山が魅惑的。「シンプル・イズ・ベスト!」の人と同一人物とはとても思われない。本作は妙に丸山のアップが目立つ気がするのだが、単に私が丸山を贔屓しているからそう思うだけでしょうか。
 結構踊りの大きい曲だが、最後の手をヒラヒラさせるポーズがあまりにもダサい。


【青春ノスタルジー
 イントロにピアノ・ソロが付加されている。のみならず、その間ずっとピアニストを映している。これまでのツアー映像では見られなかった趣向と思う。本作が持つ「音楽志向」の一つの表れと言えよう。
 で、横山のソロ。まあ、上手くはない(MCによるとこの前日は素晴らしかったそうである)。音程も不安定だし、音色も(CD音源と聞き比べれば明らかなように)貧弱である。でもこのパンチのない音色も使いようによってはなかなか良い雰囲気を出すんじゃないかと思いますね。マイルス・デイヴィス的と言えなくもないし(言えないか)。この後のMCにもあるように、今回限りで終わらずに是非是非継続していって頂きたい。
 トランペット・ソロが一旦終わって、渋谷のソロ+ハーモニーで曲が再開する。このハーモニーは、生で歌っている部分もあろうのだろうが、基本的にはアテブリであろう。
 アルバムの感想記事でも書いたように、曲自体は大して好きではないのだが、各人(横山以外)のボーカルが堪能できる点は良い。
 

【クラゲ】
 安田が弾き語り、隣にはトランペッターがいる。アルバムの感想記事で「オープニングとエンディングだけは是非是非、安田にギター弾きつつ歌ってもらいたい。横にトランペッターがいればもう、言うことなし」と書いたのが、最高の形で実現したことになる。
 向かい合って演奏する二人を見ていて、涙が出て来た。演奏レベル的には、別に大したことはない。所謂「ミュージシャン」なら当たり前にやっていることである。前稿で「ブリュレ」について「彼らの気概に感動した」と書いたが、ここも正にそう。「遂にここまで来たか」という感慨に涙したわけである。
 元々、音楽への意識の高さが感じられるから彼らのファンをやっているわけではあるのだが、まさかここまで純粋な音楽の披露に接することができるとは、思っていなかった。しかも安田の相手は錦戸や丸山じゃなくて横山ですからね。
 何度見ても泣ける、幸せな瞬間である。
 なおこの部分以外も、この曲はとても良い。2番での村上の「ヘイ!」とかね。


【ココロ空モヨウ】
 CDの時点で異様にベースの音量が大きくって、PVでも丸山が大きくフィーチュアされていたのだが、本作でも明らかにべースが大きく録られている。ベース弾きとしては非常に嬉しい。2番カットしないで欲しかったなあ。
 現状でも決して悪くないけれども、これは今後のライブでも積極的に取り上げて、成熟させていって欲しい曲である。


 この後で長いMC。今後はみんなで管楽器をやっていこうかという話になり、トロンボーンはどうか等と言っている中で、
 丸山「(挙手)おれチューバ」
 横山「それ響きだけやろ」
・・・というやりとりがあったのだが、チューバは金管の最低音楽器なので、所謂バンドではベースギターに相当する。だからこれは「響きだけ」ではない、故あっての主張なのである。実は私はチューバ経験者なので、この発言は嬉しかった。でも、この「おれチューバ」発言で客席からは笑い声が上がっているのだが、何が笑いどころだったのか判らない。むしろ彼女たちの笑いこそ「それ響きだけやろ」という感じがする(ちょっと感じ悪いですかね)。


KANJANI∞ LIVE TOUR JUKE BOX(通常盤) (初回プレス ステッカー付) [DVD]

KANJANI∞ LIVE TOUR JUKE BOX(通常盤) (初回プレス ステッカー付) [DVD]