こんなんだったっけ日記

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ウルトラセブン展

 ウルトラセブン展に行ってきた。場所は去年ザ・ビートルズ展を観に行った三越日本橋店新館。ビートルズは50周年だったがこちらは45周年だ。
 いやあ楽しかった。ビートルズ展よりも楽しかったかも。文字資料もあるが着ぐるみもあり、よく知らない人からディープなファンまで楽しめる内容だったのではないか、と思う。親子連れが勿論多いのだが、アベック(あまり若い人はいなかったな)とか、女性一人で見ている人なんかもいた。
 私自身はウルトラセブンに詳しいかというと実は(恥ずかしながら)そうでもなくって、子供の頃はビデオで熱心に見ていた筈だが、内容は全然覚えていない(これは他のウルトラシリーズ仮面ライダーシリーズも同様)。
 しかしウルトラセブンというのは内容的にも「大人の視聴に耐えうる」ものとして評価が高いので、改めてきちんと見ておかねばと大学生の頃にDVDを一巻から借りて見ていき、第八話「狙われた街」があまりに傑作で仰天したのだが、なんとはなしに見続けずに途切れてしまっていた。
 ついでながらこの「狙われた街」というのは、ウルトラセブンの中でも特に有名な回だそうだが、話としてはメトロン星人という宇宙人が地球侵略を企む。その方法が策略的で、ある薬品を仕込んだ煙草(それを喫った人間は他者を敵と見なし戦い始める)を流通させて人類を自滅に導こうというものであった。結局それはセブンによって阻止されるのだが、物語の最後に夕暮れの町並みを映しながらこんなナレーションが入るのだ。


 メトロン星人の地球侵略計画はこうして終わったのです。人間同士の信頼感を利用するとは、恐るべき宇宙人です。でも、御安心ください。このお話は遠い遠い未来の物語なのです。
 え、何故ですって? 我々人類は今、宇宙人に狙われるほど、お互いを信頼してはいません。


 このナレーションがエンディング。見ていて仰天したという気持ちが判って頂けるかと思う。「狙われた街」で検索すると動画サイトで見られるようなので、多くの人に一度見てみてもらいたい。セブンは音楽も最高に格好良いのでね(音楽は冬木透)。私もDVD見直さなきゃなー。
 閑話休題。展覧会では、設定資料なども興味深かった(生原稿あり。「金城哲夫」とあったが本人自筆!? あと東山純という人の原稿は字が上手かったなあ)が、何と言っても着ぐるみが面白い。かっこええわー、ウルトラセブン。実際に撮影で使ってボロボロになっているグローブなどには感銘を受けた。
 あとカプセル怪獣が三頭揃っているのも嬉しかったな。ミクラス、アギラも可愛かったが、何と言ってもウインダムだ。着ぐるみが目に入った瞬間「あ、ウインダム!」と小さく声が出てしまった。
 こいつは第一話(「姿なき挑戦者」。これもタイトルで動画検索してみると観られるものがあるようだ。うーむ)から登場する、セブンの味方の怪獣であるが、攻撃を受けてオロオロしたりする仕草が、何とも言えず愛らしいんだ。女性ファンも多いとみた。
 そんなウインダム、改めて大きなサイズの着ぐるみを観察してみると、こんな目だったんだー(なんか釘が飛び出ている)とか、手はこんな丸っこかったのかーとか、色々発見があった。
 所謂悪者の方の怪獣も結構沢山置いてあって、ベタながらやっぱりエレキングが嬉しかったな。本当に素晴らしいデザイン。先述のメトロン星人もいた。ビラ星人はよく出来ていた。パンドンって双頭だったのか。無目だと思っていた。格好良かったなあ。ギエロン星獣はいなかった。
 最後に写真撮影が出来るコーナーがあって、これが楽しみの一つでもあったのだが、撮ってくれる係の人がいるのかと思ったけどおらず、泣く泣く諦めた。カメラ持ってきたんだけどなあ。まあなんかマントを羽織った変なセブンだったから悔しさも薄らいだが・・・。
 それはともかく、怪獣が沢山いて、セブンを知らない人でも楽しめると思うので、日本橋三越にお出かけの際には是非。