こんなんだったっけ日記

さよなら はてなダイアリー

左弾きベース道中 (10)

 そんなわけで、ベースに続いてギターもレフティを弾いております。べースである程度慣れていたので、全く弾けないということはない。とは言ってもベースではやらないコード弾きはサッパリである。なにしろEさえまともに押さえられないんだから。バレーは全然鳴らないことはないが、結構苦しい。特にBとかFmのような、バレーから少し離れて押さえるところがあるコードはしんどい。あと意外にGやDがしんどい。
 一方、速弾きは・・・ま、これは右弾きの時から出来なかった。
 右弾きでは割と普通に出来ていたことが、軒並み出来ない。ストロークだって覚束ない。あとクロマチックランなんかも意外と出来ない。あのテケテケやるだけのが。
 右弾きの時は、ビートルズの「Blackbird」が数少ない通して弾ける曲で、考えなくても指が動いたものだが、左に持ち帰るとどこを押さえれば良いのか却って全く判らない。これ当面の目標にしたいな。
 簡単な曲って何だったっけな、と考えてみて、ギターを始めた頃、教則本に載っていた「四季の歌」を最初に練習していたのを思い出した。これがAmとDmとEmで弾けるという、簡単なのはいいんだが恐ろしく暗い曲で、これを「は〜るおあいするひ〜と〜わ〜」とポロンポロンやってると母親が「そんな暗い曲やめなさいよ」と忠言してきたのを憶えている。
 ところがこの「四季の歌」さえも今はロクに弾けないんですね。コードチェンジがもたつくから。いやはや。Dmがムズいんだよな。上達の急速たることを期待している。


 しかし、とりあえずギターに慣れるという名目の下、あまりちゃんとした練習というのでもなく自分が知っているリフやフレーズを色々試している。最近(右で)練習していた「Jeff's Boogie」やジミヘンコードの曲、他にはchar「闘牛士」、トライセラトップス「Rock Music」、ディープ・パープル「Space Truckin'」「Smoke on the Water」(これさえマトモに弾けないのだ・・・)「Burn」、布袋寅泰「Higher」等々。
 楽器については、今までエレキというとハムバッカーのものを弾いていたので、ストラトはおろかシングルコイルのギター自体が初めてである。シングルコイルは鋭い音がするというけれど、確かにリアやセンターではジャリジャリの音がする。その一方で、今まで弾いていたのがフェルナンデスの2万円で買った安ギターだったせいか、リッチな音がするようにも感じる。あと、そのフェルナンデスだとフロントは音がモコモコするだけで全然使う気になれなかったのだが、このストラトだと思いの他リッチな音がして、これも嬉しい。
 でも音作りって正直言って全然判らないんだよな。実はこれがエレキを半ば挫折した理由の一つでもあるのだ。マルチエフェクターを繋いでも、やたら歪むのばっかりで、あのリッチー・ブラックモアみたいな格好良い音は出ないしな(リバーブを入れると大分それらしくなって嬉しいのだが、なんかズルをしている気がする)。スタジオに入ってそれなりのアンプを使えば判るものなのかしらん。


 なおレフティのギターを買ったのを契機にヘフナー・ベースの方を近所の工房に修理に出した。1フレットがビビるのと、あと不調が無いかのチェック、ついでに弦をフラットワウンドに替えてもらう。その場で少し見てもらったらビビリはやはりネックの逆反りが原因で、その他に「特殊な弦高になってまして・・・」とのことで、1弦側が高く4弦側が低くなっていたらしい(あれ、逆だったかな? とにかく普通と逆になっておるとのこと)。そういうのも標準に整えてもらう。ゴールデンウィークに入るせいで仕上がりは5月中旬という。思いの外時間がかかるが、まあそれを見越してレフティ・ギターを得てから修理に出したわけである。構わん構わん。
 そんなわけで今は練習はストラトと、右用のジャズベ。後者は引っ繰り返してアルバート・キング/オーティス・ラッシュ/松崎しげる式で練習している。元々左弾きの練習を始めたころは(出費をケチって)このスタイルだったのだが、今になって少々久しぶりにこの弾き方をしてみると、当たり前かも知れないが当時よりも随分弾ける。しかしヘフナーと違ってロングスケールなので、右手(ネック側です)が辛い。良いトレーニングになるのではと期待。
 あと、このアルバート(以下略)式で弾いていて気付いたのだが、ひょっとして常識中の常識なのかも知れんが、ピッキングがアップかダウンかで結構音(生音でなくピックアップを通した音)って、変わるんですね。これは単にダウンとアップでの力の入り方の違いによるのではないと思う。何故なら同弦・同フレットをダウン・ピッキングするのでも、普通に構えて右で弾くのと、逆さに構えて左で弾くのとで音が明らかに違うからである。
 しかし確かにこの違いは右弾きでダウン/アップを弾き分けた時にも現れる。つまり、弦振動が上から来るか下から来るかで、ピックアップの音の拾い方に違いが出るんじゃないかと思うのだ。具体的に言えば、ダウンだと粒がはっきりした音、アップだとムオーンとしたフラットワウンドっぽい音がする。
 ジミヘンのギターサウンドについては右用ギターを左に持ち替えたことによるリバースヘッドの効果が語られたりするが、このようにピックアップの上下が逆になる点も関係しているじゃなかろうか。