こんなんだったっけ日記

さよなら はてなダイアリー

旺福『旺情歌』(2018.6.21)

サーフィスの再結成やら、椎名慶治の新作やら、やっと出るポールの新作やら、こちらもそろそろ新しい音源出してほしいチャン・ギハと顔たち(장기하와 얼굴들)やら、まだ始まってないけど新体制 関ジャニ∞のツアーやら・・・と、書きたいことは沢山あるのだが、まずは昨日出たばかりの旺福(ワンフー)の新作アルバムについて書いておきたい。


旺福のアルバムは2015年の『阿爸我要當歌歌星』がこれまでのところ最新アルバムで(あと日本語詞の曲を集めた『にっぽん ふれいばぁ〜日式口味〜』という編集盤が(日本限定で?)去年出たが、まだ買っていない)、2015年と2017年に来日公演をしてくれたのだが(2017年のは都合がつかず行けなかった。残念)、オリジナル・アルバムが待望されているところであった。
まあこれまでも色々とニュースはあって、小民とTwiggyに第二子が生まれた(おめでとうございます)とか、あと今年の初めだったかにはどういう縁か大分県の日田市の観光PRなんていう仕事もしていて、台湾ではパンフレットが配布されたそうである。今回のアルバムと同日にリリースされた「快樂的出航」のビデオ・クリップも日田が舞台となっている。アルバムのジャケットやブックレットの写真も日田でのもののようである。
http://www.youtube.com/watch?v=KsDsk7HtZ4U
これはとても良いビデオです。


また新曲もぽつりぽつりとは出していた。古い順に挙げると、
2016.7「Let's Party」六福村(台湾のテーマパークらしい)のために手がけたもの。「福」繋がりのオファーか。小旺福を思わせる楽しい曲。
http://www.youtube.com/watch?v=wdSsBFbwbAw
2017.2「阿娘哈細腰」≒アンニョンハセヨという駄洒落ありきの曲。展開は格好良いし、スペイン風味を重ねたりして聞き所もあるが、サビが「アンニョハセヨ」だけで押し通しているので、どうしても1発ネタっぽさが拭えない。
http://www.youtube.com/watch?v=m968UvYZe_U
2017.6「Goodbye My Friend」小民はこういう静かなバラードを書くのが本当にうまい。
http://www.youtube.com/watch?v=3XUanvv5_jc
2017.9「你少在那邊」80年代アイドル曲のオマージュ感バリバリの曲。英題の"Hello My Friend"は先掲の「Goodbye My Friend」と対応しているが、歌詞は関係なさそうだが・・・。
http://www.youtube.com/watch?v=hGB2G68noLk
2017.12「港覺有夠好」韓国に続いて香港ネタの曲(かつては「泰客任務」というタイ曲もあった)。カントリー風味が効いた「これぞ旺福!」という感じで、一聴して好きになった。「港覺」は何か他の語(「感覺」?)との駄洒落だと人に教わったが詳細を忘れてしまった。
http://www.youtube.com/watch?v=vHoZWDNkWwY
(おまけ:2016.6?)「LINE 熊大農場」用の替え歌。これも正に小旺福である。カントリー風味が嬉しい。しかしこういうのにまで日本語の歌詞が入っているって、どういう感覚なのだろう。嬉しいっちゃあ嬉しいけど。
http://www.youtube.com/watch?v=2DsE7JRiprc


こうしてみると、結構色々出していたのだなあ。
さてこのところはFacebookをたまに覗くという程度のいい加減な追っかけ具合だったので、アルバムの進捗については殆ど把握していなかったのであるが、しばらく前に「レコーディングが進んでいる」というような投稿があってそれは頼もしいと思っていたら6月15日くらいに唐突に「21日にアルバム発売!」となり、全曲のトレーラーまで出て、びっくりした。
http://www.youtube.com/watch?v=MWSYxr9ou6Y


アルバムのタイトルは『旺情歌』である。
英題が”WonFu Love Songs”となっていることからも判るように「情歌」はラブソングの意。じゃあなんで「旺福情歌」じゃなくて「旺情歌」なのか。2枚前のアルバム『旺得福』(≒Wonderful)のように駄洒落なんじゃないかと思っているのだが(駄洒落好きのバンドだから)、ごく初歩の中国語の知識しかない私には残念ながら見当がつかない。
それはともあれ、そういうタイトルのアルバムなのだから、たぶん楽曲もラブソングが中心になっているのだろう。トレーラーを聞く限りでも、落ち着いた雰囲気の曲が中心のようだ。事前にビデオをリリースしていた曲では、「Goodbye My Friend」と「你少在那邊」は収録されたが、他のは選に洩れた。まあ企画モノっぽい曲だったしな。とは言え「港覺有夠好」なんかは気に入っていたので、選外は少し残念。
そう言えば、そもそも旺福はシングル曲(と言ってもCDでは出していないと思うけど)ってあんまりアルバムに入れませんね。これまでだと「背包客」、「旺旺叫」、「Have Some Fun」なんかがアルバム未収録曲となっている。「背包客」は台湾のバンドを集めた編集盤(『Taiwanderful vol.1』)に入っているそうだが、日本語詞曲を集めたアルバムを出すよりも、こういうアルバム未収録曲を1枚にまとめてくれたほうが個人的には嬉しい。あとライブDVDを早く出して


さて本題の『旺情歌』であるが・・・実は書くことがない。何を隠そう、まだ音源を入手していないためである。
今までのアルバムは、Amazonで買ったり、中国のCDを仕入れている専門ショップで買ったりしていたのだが、本作は今のところどちらにも出ていないようだ。
というか、Facebookによると本作は「FIGHT30 獨家開賣」とのことである。つまり「FIGHT30」(どういう意味なんだろう?)という台湾の音楽系お買い物サイトでしか購入できない(獨家開賣=独占販売)のだという。商品URLは下記。
https://fight30.com/wonfu-love-songs/?v=24d22e03afb2
まあそう言いながらもそのうち日本のサイトでも買えるようになるかもしれないが、それを待っているのも心許ないので、早々にこのサイトにて注文をしてしまった。
海外のサイトで買い物をするのは初めてなので不安だったが、Amazonなどと手続きはほぼ同じだったので意外とすんなり行った。サイトの文章は中国語(繁体字簡体字)および英語が選べる。私は中国語のまま、時々文面を翻訳サイトで確認しながら手続きを進めていった。
同好の士のために、この「FIGHT30」での購入手順を一通り書いておくと、
(1)まず欲しい商品をカートに入れ、
(2)カートのアイコンから商品の確認ページに飛び、OKなら「前往結帳」すなわち会計ページに飛ぶ。
(3)氏名や住所などを記入し(「國家」欄は勝手に「日本」となっていた)、支払い方法を選択する。「下單購買」を押して次のページへ(この時点で仮決済のメールが届く)。
 なお支払い方法は、台湾にいればコンビニ支払いなどもできるようだが、海外からだとクレジットカード、PayPal、WeChat支払いに限られるようだ。私はクレカを選択(クレカは滅多に使わないが持っておくとこういう時にやはり便利である)。
 また発送方法は、海外の場合は自動的にEMS(国際スピード郵便)になるようだ。選択肢がないので悩まないで済んでラクと言えばラクである。
(4)以下、正確な順番や文言をメモしそびれたが、手順としては「会員登録して購入するか、登録せずに購入だけするか」の選択と「クレカ情報の入力」とがある。

 
これで完了。無事に且つ早く届くのを願うばかりである。
因みに、アルバムのついでにTシャツも1枚注文した。アルバムが650NTD、Tシャツが600NTD、そして輸送量が600NTD。日本円でいうと、アルバムが2350円、Tシャツが2200円、輸送量が2200円(!!)で合せて約6750円。 EMSは高いですね。その分安心なのだとは思うが。
【補記】22日に注文して、注文完了の時にはメールがあったがそのあと発送に関するメールが全然来ないので少し心配していたのだが、29日に無事に届きました。つまり1週間掛かったわけだが、これは海外発送であることを思えば普通というか、割と早い方ではないかと思う。


ところで大事なことをこれまで書かずにいたが、今回のアルバムはCDではない。と言ってもLPや配信でもない。USBメモリである。何となく残念な気もするが、我が身を振り返れば、ここ数年はCDを買ってもすぐにパソコンに取り込んで、そのままパソコンのスピーカーから流したり、mp3プレイヤーに送ったりして聞いている。CDという形式にこだわる理由はないのである。
ただUSBになるとラックに並べられないんだよな、という懸念はあるが、まあたまにはいいじゃないですか。その一方で「你少在那邊」のカラー・ヴァイナルを出しているのなんかは対照的で面白い。
音楽自体は配信で充分手に入るものとなった以上、音楽の「容れ物」がこういう風に多様化してくるのは自然且つ健全と言えるかもしれない。


しかしCDとして出ない(今後出すかもしれないけど)となると、気になるのは日本盤である。日本盤だけCDで出たりしてね。そしたら「やっぱりCDの方が便利じゃん」とか言って台湾の人が欲しがったりしたら面白いな。
どんな形であれ、日本盤が出ないと来日公演なども行いにくいだろうから、そこは是非Wondergirl Recordsさんに引き続き頑張ってもらいたいところである。ジャケットや邦題がどうなるのかも気になるところだし(邦訳はシンプルに「ワンフー・ラブソング」とするのが穏当か)。


そんなわけで今は商品が届くのを待っているという状況なのだが、ともあれ既発曲の「Goodbye My Friend」「你少在那邊」「快樂的出航」、及び全曲トレーラーを聴く限りでは、なかなかに良いアルバムになっていそうなので、期待している。前作よりもオーガニックな、アナログっぽい音作りになっているのではないかな。