左弾きベース道中 (15) 〜デジマートあとの祭り編〜

　ポール・マッカートニーの使用ベースと言えば1にヘフナー2にヘフナー、3，4がなくて5にリッケンという感じであろうと思うが、ある程度のファンであればあと数本は挙げることができる。フェンダー、ケイ、ウォル等。その中でも、『バック・トゥ・ジ・エッグ』（1979年）辺りで使っていたYAMAHA BB-1200L――『タッグ・オブ・ウォー』（1982年）でも使っているのではないかと思うのだが――は、この時期のポールの作品が大好きな僕としては何とも気になるモデルである。
　ヤマハBB自体は現行でも出ているし、別にドンピシャであってほしいとも思わないのだが、どうもレフティー自体を今は作っていないようなのですね。それでは話にならない。
　というわけで中古を探すしかない。最も手軽な方法として、日々デジマートをチェックしているのであるが、先日なんとドンピシャな1本が出ていた！　しかも8万6000円と手頃！　
　http://www.digimart.net/cat03/shop70/DS02504156/
　しかし売却済であった。さもありなん。
　このベースがデジマート上に登録されたのが今月16日で、17日に情報が更新されている。僕が気付いたのは19日の夕方である。この僅か2日足らず――大体毎日チェックしているのに、ちょうどこの辺りは忙しくて見損ねていたのだ――の間にあっさりと買われてしまうのは本当に悔しい。しかしどんなに悔しがっても詮無いことなのである。
　しかし、ポジティブに考えれば、僕がこのベースを探し始めて1年足らず、それで1本は出たということは、あと1年もしないうちにまたどこかから1本出てくるんじゃないか。別に今どうしても欲しいというわけじゃないし、また次を待てばいいじゃないか。ポールが歌ったように、人生は続く（Life goes on）のである。
　あー、それにしても誰が買ったんだろう。ちゃんと『バック・トゥ・ジ・エッグ』や『タッグ・オブ・ウォー』が好きな人が買ってくれたかなあ。万が一ポール・ファンじゃない人が買ったのではと思うと夜も眠れない。そういう人がすぐにまた売り払ってくれるならいいかとも思うものの・・・。