こんなんだったっけ日記

さよなら はてなダイアリー

今週の音楽(2014年3月10日〜16日)

ボブ・ディラン『Blood on the Tracks(血の轍)』
 ディランの曲で以前から好きだったものの一つに「Tangled Up in Blue(ブルーにこんがらがって)」があり、この曲が入っているというので大学2,3年くらいの頃に借りてきたアルバム。ディランの70年代の代表作でもある。ところが一聴してピンと来ないのでそのままになっていた。
 それがつい先日、偶然ディランに「Buckets of Rain(雨のバケツ)」という曲があるとインターネット知った。これが「できることは、しなきゃならないことなのさ(略)だからうまくできるのさ」という歌詞だというので、いいな、聴いてみたいなと思ったのだが、実はディランの曲ってYouTubeに全然出ていないんですよね。検索してもカバーばっかり出て来る。
 しかし調べてみると収録アルバムは『血の轍』、何のことはない持ってるCDじゃないかということで、5,6年ぶりに聞き返してみたのである。すると「雨のバケツ」もいいが、アルバム全体としてもいい。聴いているだけでは歌詞は判らないのだが、メロディアスだし、編曲も聴きやすい。録音もいい。なんで当時ピンと来なかったのだろうか。
 ついでながら「雨のバケツ」は僕の大好きな映画『Wonder Boys』にも使われていることを、その後これまた偶然知った。気付かなかったなあ。

Blood on the Tracks (Reis)

Blood on the Tracks (Reis)

ワンダー・ボーイズ [DVD]

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すかんち『恋のウルトラ大作戦』
 ブックオフで250円で買ったCD。実はこれも「久しぶりに聴いて良さがやっと判った一枚」である。最初に聴いたのは多分中学生の頃。図書館で借りてきたのだが、「ロックじゃないじゃん」みたいな風に思ったのではなかったかと思う。一回聴いてそれきりだった。
 その後、ベスト盤や『オペラ』『ダブルダブルチョコレート』といった作品を聴いて「すかんち」の何たるかを大凡掴めてきた現在、十数年ぶりに聴いたこのアルバムは、驚くほど魅力的だった。「ウルトラロケットマン」なんか中学生の時点で充分格好良く聞こえたはずなんだけどなあ。なんで当時良さが判らなかったんだろう。
 僕が好きなのは、4人組なら4人それぞれの「色」がきちんと出ているような音楽なのだが、このアルバムはそれをきっちり満たしている。ローリー寺西がバリバリ前に出ているのは勿論だが、小川ポンプは既に「日本のボンゾ」に相応しい叩きっぷりだし、コーラスにはあのキモッチー(気持ち悪い+キャッチー)なドクター田中の刻印がきっちり刻まれている(これが嬉しい!)し、シマチャンはゴリゴリ弾いていて、要所でコーラスもこなす。エクセレント。

恋のウルトラ大作戦

恋のウルトラ大作戦


・イエロー・マシンガン『Father's Golden Fish』
 これもブックオフにて250円で買ったCD。このバンドのことは結構以前から知っていて「女性3人なのにやたらヘヴィーな音楽をやる」らしいとのことで、気になっていたので購入。しかしピンと来ず。ハードコアっつーのがどうも・・・どれもおんなじに聞こえるというか。ボーカルも力量不足に聞こえた。タイトルは良いんだけど。
 これは最初のアルバムだそうなので、後年の作品も聴いてみたい。

FATHER'S GOLDEN FISH

FATHER'S GOLDEN FISH


ザ・スパイダースザ・スパイダース・アルバムNo.1+No.2』
 ディスクユニオンで中古を500円で買ったムッシュかまやつの自伝『ムッシュ!』を今読んでいるのだが(この本(文庫でなく単行本)のジャケットのムッシュは超かっこいい)、それでスパイダースも聴かなきゃなということで借りてきた一枚。彼らの一枚目と二枚目のアルバムをまとめたもの。
 『No.1』はやはり歌詞に時代を感じさせるが、その背後にあるサウンドは実はグッドだ。このギターの歪み方とか、オルガンの使い方とかは、1966年の日本においては理解できない人も多かったのではないか。格好良い。大名曲「ノー・ノー・ボーイ」はやっぱり『ムッシュー』のバージョンの方が好きだな。
 『No.2』はカバー集で、A面は全てビートルズ。のっけから「Michelle」なのが意表を突くが、本作のリリースが66年6月だそうだから、おそらく当時の最新LPからまずは1曲、ということなのだろう。前作『Help!』からの選曲が多めの印象。「You're Goint to Lose That Girl(恋のアドバイス)」なんかちょっと渋い選曲だ。演奏やコーラスはかなり良いのだが(「You've Got to Hide Your Love(悲しみはぶっとばせ)」のアレンジなんかは一聴の価値あり)ボーカルが弱いのが致命的。なお歌詞は所々日本語を交えている。現在はビートルズの楽曲を元の歌詞以外でカバーすることは公的には許可されていないはずなので、今となっては貴重なカバーと言える。
 むしろB面の方が、原曲に思い入れがないせいもあってか、ボーカルも含めて全体的に良く聞こえる。「Around and Around」や「We've Gotta Get Out of This Place」、最後の「Johnny B. Goode」なんかは、今聴いてもとてもカッコイイ。スパイダースが「わかってた」バンドであることがよく感じられる(このことはムッシュも上記の自伝で強調している)。「Thinking of You Baby」はオルガンが効いていて、まるでドアーズのように聞こえる(まじで)。それにしても田辺昭知のドラムは本当にカッコイイ。

アルバム(1+2)

アルバム(1+2)


ザ・ビートルズ『Magical Mystery Tour』
 前回書いた「ビートルズ歌詞暗記事業」の続き。「The Fool on the Hill」の「But the fool on the hill sees the sun going down, and the eyes in his head sees the world spinning 'round」以下のくだりって凄いなあ。物凄くイメージを喚起させる。
 「I am the Walrus」はこれまで何度もギター弾き語りで練習しているので、割と歌える。意味はよく判らないけど。「All You Need is Love」のAメロも今まで何度かトライしているが、やっぱり難しい。「Your Mother Should Know」「Hello Goodbye」なんかは簡単だから大体憶えていた。

MAGICAL MYSTERY TOUR

MAGICAL MYSTERY TOUR