こんなんだったっけ日記

さよなら はてなダイアリー

今週の音楽(2014年2月2日〜2月23日)

 1週間に1度更新するつもりだったのに、いきなり3週間空いてしまった。

(CD)
・『またまた・マザーグース
 このブログで既に何度か書いている『オフ・オフ・マザー・グース』の、続編。こちらも60曲。どのタイミングでCDを手に入れたものかと思案していたら、なんと今一緒にバンドをやっているギタリストが所持していたので有り難く拝借。一気に聴くのも勿体ないので1日10曲というペースで聴いていった(最後だけ20曲になってしまったけど)。勿論、今回も脚韻踏みまくり、キャッチーなメロディー、そして豪華なゲスト陣。
 前作に較べるとサウンドが幅広くなった印象。曲の魅力は、最初は前作ほどではないかとも思ったが、何度も聴いていると、やはり良いです。特に前作を締めくくった大作「コマドリの死」に対して、本作ではどんな曲を最後に持ってくるかということに注目していたが、その曲「恋人」は期待に違わぬ素晴らしく切ない1曲であった(前作の「コマドリの死」は「有志一同」による歌唱であったが、「恋人」は高野寛コシミハルの2人による歌唱)。ジブリはこの曲で短編映画を作るべきだよ。
 そう言えば、本作は前作に比べるとメランコリックな曲が増えたような気がする。「恋人」の他に、「メリーと子羊」「北風」など。
 西田ひかる植木等ROLLY橋爪功松崎しげる山本リンダ夏木マリ加藤登紀子辺りは、聴いていて誰か判ったけど、西田敏行、宇崎竜童、堺正章あがた森魚小堺一機八神純子、加賀丈史、小林亜星などはクレジットを見るまで判らなかった。桃井かおりも判らなかったなあ。いずれも、言われてみると確かに「あの声」なんだけど。
これは大江千里だろう、と思ったら川平慈英だった、というのもあった(「クリスマスの朝」)。
 深津絵里が上手いので驚いた。あと林望(歌手でもあったとは知りませんでした)も上手かったなあ。彼が歌った「馬鹿」は素晴らしい曲です。
 団しん也の七色の声が披露された「怪しい男」には唸らされた。本作のハイライトの一つ。
 相変わらず脚韻は工夫が凝らされているが、僕は「パカパカ市場へ」における「買いに行く」と「生憎」のような組み合わせは、いかにも和田誠というテイストで嬉しくなる。

またまた・マザー・グース

またまた・マザー・グース


関ジャニ∞『キング・オブ・男!』
 3ヶ月連続シングルの最後。渋谷ではでかい広告や、あと初めて関ジャニ∞のトレーラー広告というのも観ました。池袋の駅構内でも横長の広告を見た。東京って凄いなあと改めて思います。
 作品の感想はこちら。 

 余談ながら、只今順次公開中の森永製菓の「オカシな実験室」は、科学実験映像としては落第だが、ギャグとしては割と面白い。大倉のドラムが史上最高精度?で聞けるのも嬉しいし。


・ザ・ホワイト・ストライプス『Live at The Glastonbury Festival 2005』
 輸入盤。上記の関ジャニ∞のシングルを買いに行った渋谷のタワレコで見つけた一枚。最近出たらしい。凄く唐突なリリースであるが、僕が一番好きな『Get Behind Me Satan』の頃のライブとなると買わないわけにはいかない(でも、買って聴いた後に思い至ったのだけど、ひょっとしてこれブートレグか?)。
 実はこの時期のライブとしてはブラジルの劇場かどこかを会場にした公演の映像をMTVが放送していて、これが素晴らしい。僕は当時ビデオに録ったのを今でもたまに観るのだが、実は「The Nurse」なんかはそのブラジル公演の方が、このグラストンベリーのよりもずっと良い。でも勿論、本作も良いですよ。音質は文句ナシだし。
 ブラジルのもグラストンベリーのも、現在YouTubeで映像が観られるようです。

Live At The Glastonbury Festival 2005

Live At The Glastonbury Festival 2005

 そう言えばベックの新作にジャック・ホワイトが参加しているというのはデマらしいですね(ジャックはスタジオを貸しただけだとか)。ニール・ヤングと共演という噂も、別にデュエットというわけではないそうだし。残念。ともかく新作を早く出してくれ。


(舞台、コンサート)
慶應義塾ワグネル・ソサィエティー・オーケストラ:第211回定期演奏会(2月15日、サントリーホール大ホール)
 曲目はベートーベン・序曲「レオノーレ第3番」、ワーグナー・歌劇「さまよえるオランダ人」序曲、マーラー交響曲第7番ホ短調「夜の歌」。マーラーの7番は1時間以上の大曲で、ましてや初めて聴く曲なのに、途中で寝るに決まってるわと思ったら展開が急激なせいもあって殆ど退屈させられず、ずっと興味深く観ていられた。面白い曲です。オーケストラの技量あってこそだが(どうでもいいけど別に私は慶応の関係者ではありません)。
 あと、初めて演奏者の後ろに構えられた席でコンサートを観た。これが思いの外に面白かった。楽器が近いのも嬉しいし、あと指揮者の指示が一つ一つ見えるのが良い。そのフレーズが大事なんだ、といったことが判って面白いのだ。
 それにしても流石にサントリーホールというのは演奏するのが楽しそうなホールですね。
 

・舞台『もっと泣いてよフラッパー』(2月16日、渋谷Bunkamura)。
 主演は松たか子だが、松尾スズキの方が目立ってたな。ミュージカルではないのだが要所要所で役者が歌い、BGMを含め劇中音楽の殆どは舞台後方のビッグ・バンドによって演奏される(役者とミュージシャンの両方を務める人も多い)、非常に楽しい舞台だった。1930年頃のシカゴが舞台とのことで、ギタリストの佐橋佳幸松たか子の旦那)は明らかにチャーリー・クリスチャンを意識した箱モノのギターを弾いていた。

 松たか子の歌唱も決して悪くなかったのが、思いの外に美しい歌唱で驚かせてくれたのは鈴木蘭々であった。本当に素晴らしかった。身分違いの恋についてのジャズっぽい曲を1曲だけ歌ったのだが、完全に舞台を自分のモノにしてしまっていた(と僕は思った)。

 この曲の歌唱を、もっとクセを付けずにストレートにしたような感じだったかと記憶。