こんなんだったっけ日記

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こんなんだったっけ

 『いつも何か考えてます。』で話題に上がっているのですが、タワーレコードやアマゾンで、『Last Attraction』のDVDや『I』が注文数のトップに立っているそうなのである。
 まあ、DVDは限定五千枚を銘打っているので注文が集中するのは判るし(それに何しろアマゾンだと1500円くらい安い)、『I』はそもそも大手ではタワーレコードでしか買えないというので、自づからタワレコのランキングに集中したわけだ。
 しかしそれにしても、こんなサーフィスが1位なんていう現象を目の当たりにすると、嬉しいよりも「こんなんだったっけ」という思いが先に立つのである。

 そう言えば何年か前、確か『夢の続きへ』の頃だったと思うが、ブログに自分の好きな曲を貼っ付けられるとかいうシステム(名前忘れた)のランキングでもサーフィスがトップに立ったことがあって、この時も嬉しかった(その画像をパソコンに保存した)反面、やはりどこか釈然としない気持ちが残ったのだった。
 私は時期的には『なにしてんの』くらいからのファンだけれども、個人的な「実感」として、サーフィスというのはそれほど人気のあるグループでは無かった。確かに『Phase』『Fate』といったアルバムはオリコンの2位についたそうだし、またこの頃はよくテレビにも出ていた(『ゴーイングmy上へ』の頃は、今思えばサーフィス・ファンにとっての天国だった)。しかし、シングルで言えば一番売れたのは『なあなあ』のオリコン7位くらいだったと思うし、それより何より、周りにはサーフィスが好きどころか、そもそもサーフィスを知っている人が一人もいなかったのである。私は「サーフィスが好きなのは私一人」という状況をかれこれ十年以上生きてきたわけである。

 だから、今回のような、サーフィスが(それが何であれ)チャートのトップを飾るというような状況は、実感が持てないというのが正直なところだし、更に敢て言えば、あまり実体の無いものなんじゃないかという気さえする。少なくともサーフィスがチャートのトップにあるということが「今日本で一番人気のあるグループはサーフィスである」ということを指すわけではないことは、これはもう火を見るよりも明らかである。70年代にピンク・レディー沢田研二がチャートのトップに立ったとかいうのとは、形は同じでも性質は全然異なるものだろう。まさか本当にファンが600枚づつ買っているんじゃあるまいな(判るお方は笑ってやって下さい)とは思わないまでも。

 別に、「サーフィスなんか売れるわけが無い」と思っているわけではない。むしろ、売れる要素はよく備えたグループだと思っている。実際、かなり売れていたわけだし。ただ、2010年の今「サーフィス人気!」というのは、ちょっと信じられんなあ、ということである。
 それに、「サーフィス、人気!」という「事実」が欲しいわけでもないし。