こんなんだったっけ日記

さよなら はてなダイアリー

箒木(二)

 新大系の区切りで6から10まで(さまざまの人の〜しのびとどめずなんありける)。
 いやあ語る語る。勝手なことを。工芸や絵画の比喩まで持ち出して女を語るのだ。
 それにしても「また、なのめに移ろふ方あらむ人を恨みて、気色ばみ背かむ、はたをこがましかりなむ。心は移ろふ方ありとも、見そめし心ざしいとほしく思はば、さる方のよすがに思ひてもありぬべき」なんていうのはあまりにあまりである。こういうのに限って浮気されると「裏切られた」云々とわめくのだ。

 しかし軽々に尼になってしまったもののあとで後悔するというくだりは、なかなか説得力がある。現代でも類似の話は多そうである。何の気負いもなく刺青彫っちゃったりとか。